Sponcerd Link


楽なクロールの泳ぎ方とは?2つのポイント【動画付き】

「クロールをもっと楽に、スムーズに泳ぎたい」と思ったことはありませんか?

手の動かし方・バタ足の打ち方・息継ぎの仕方など、ポイントを押さえて正しい動作ができれば、楽にスムーズに泳ぐことができます。

今回は、クロールで楽に泳ぐために必要な考え方と、そのために大切なポイントをまとめました。最後に具体的な練習方法も紹介しています。初心者の方でも、すぐに実践できる内容です。

・マスターズスイマー初級者で、もっとクロールを上達させたい
・マスターズスイマー中級者で、今よりももっと効率的にクロールを泳げるようになりたい
・マスターズスイマー上級者で、クロールの中距離を泳ぐので楽に速く泳げるようになりたい

という方は是非、ご覧ください!

ボリュームがある記事なので、興味のある部分を目次リンクから飛んで読んでいただく形でも、十分な情報収集になるかと思います。

気になった部分をつまみ読みするイメージで読んでみてください!

楽に泳ぐためには

どうすればクロールをもっと楽に泳げると思いますか?

これはクロールに限らずですが、楽に泳ぐためには「身体が浮いている状態」をつくる必要があります。

そもそもなぜ、身体が浮いていると楽に泳げるのでしょうか?それは、抵抗を最小限に出来るからです。

水泳で前に進むためには、抵抗が少ない状態で、一定の推進力を生むことが必要です。なぜなら、抵抗が多いと、生んだ推進力を、帳消しにしてしまい前に進むための推進力が弱まるからです。

身体が浮くことで、抵抗が少なくなるので、楽に前に進めるようになります。

▼「沈んでいる状態」と「浮いている状態」の比較

 

身体を浮かせる2つポイント

では、どのようにすれば「身体が浮いている状態」をつくれるのでしょうか?そのためのポイントを説明します。

身体を浮かせるためのポイントは次の2つです。

1.正しい位置で重心をとること
2.浮力を生む身体の動かし方をすること

それぞれ説明します。

1.の正しい位置重心をとることについてです。正しい重心とは、水中姿勢をとった時に、肺の近くに重心を置けていて、下半身の位置を高く保てている状態です。

人の身体で最も浮力を生むのは肺になります。この肺に近い位置で重心をとることで、身体が浮きやすくなります。

▼「後ろ重心」と「前重心」の比較

次に2.の浮力を生む身体の動かし方をすることについてです。

水泳では、水面に触れている身体の体積が広いほど浮力が生まれます。(つまり身体が浮いている状態が作れます)なので、なるべく早く身体が水面に触れている状態を作れるような、手の動かし方や、バタ足の打ち方、息継ぎの仕方が大切になります。

以上の2つが、楽に泳ぐためのポイントになります。

楽に泳ぐための、その他の方法や具体的な練習方法を知りたい方は、トレシェアというサービスも是非、覗いてみてください。日本代表選手を輩出しているコーチ陣がどのような考え方で、泳ぎの効率を高めようとしているか?などを解説している動画が視聴できます。

記事:日本代表選手のメニューが見られる!?新サービス『トレシェア』とは?

クロールで意識すべきこと

では、「正しい重心のとり方」や「浮力を生む身体の動かし方」を実現するために、クロールでは何を意識すれば良いのでしょうか?

それぞれ、みていきましょう。

クロールで重心を正しく保つためのポイント

クロールで正しい重心をとるためには「ローリング動作」と「息継ぎの仕方」の2つがポイントになります。それぞれ説明していきます。

重心を正しく保つローリング動作

そもそもローリング動作とは、クロールを泳ぐ時に、キックやストロークに合わせて身体を傾ける動作です。「重心を正しく保つ」目的以外にも、「抵抗を減らすため」の身体の動かし方として、クロールでは取り入れられるのが一般的です。

▼ローリング動作のイメージ


引用元:https://academic-illu.site/2021/04/20/swimblog_rolling/

ローリング動作を上手く行えると、泳いでる時の重心を前に保ちやすくなります。なぜなら、クロールではローリング動作ごとに、体重が前にかかっていくからです。(これを体重移動と呼びます)ローリングを上手く実施できると、重心を前に保った状態を維持することができます。

ローリング動作について、以下の動画でも解説しています。
※ 再生後20秒間くらいでローリング動作のイメージが理解できます。

 

重心を正しく保つ息継ぎの仕方

ローリング以外でも、呼吸動作は重心の位置に直結する動作です。

理想は、呼吸時に顔を水面から出した時に、頭が進行方向に向いている状態です。

なぜなら、呼吸時の頭の向きが進行方向を向いていると前重心の状態をたもてるからです。これは、頭が上に向いてしまっている状態と比較するとわかりやすいです。頭が上に向いてしまうと、腰が沈み、重心が前に乗りにくくなってしまいます。呼吸時もなるべく前重心を保つような息継ぎの仕方が理想です。

こちらは悪い例と良い例の動画をみていただけるとイメージを掴みやすいかと思います。

▼呼吸時の重心で悪い例
※再生後、10秒くらいでイメージが掴めます。

 

▼呼吸時の重心で良い例
※再生後、10秒くらいでイメージが掴めます。

 

呼吸時の頭の向きを正しくすると、正しい重心をたもてることがお分かりいただけましたか?

ここまでが「重心を正しく保つ」ために必要なことです。

浮力を生む身体の動かし方

次に、ポイントの2つ目である「浮力を生む身体の動かし方」を実現するために必要なことをご説明します。

先程お伝えした通り、身体がなるべく水面に接している状態を作れば、多くの浮力を生めます。なるべく早く身体が水面に触れている状態を作れるような、手の動かし方や、バタ足の打ち方を説明していきます。

手の動かし方

手の動かし方で意識したい点は、入水の位置です。入水位置をなるべく頭に近い位置で入水して、水面を滑らせるように動かしてキャッチに入る動きが実現できると良いです。

なぜなら、頭に近い位置で早く入水した方が、頭に遠い位置で入水するより、手が水面に触れる時間を長くすることができるからです。結果、多くの浮力を生めます。

バタ足の打ち方

バタ足の打ち方で意識したい点は、キックの細かさです。足先で細かくキック打つ意識を持ち、膝が曲がりすぎない打ち方が実現できていると良いです。なぜなら、足先で細かく打つキックの方が、膝の曲げ伸ばしで打つキックよりも、水面に触れる足の体積が多いからです。結果、多くの浮力を生めます。

ここまでが、ポイントの2つ目である「浮力を生む身体の動かし方」を実現するために必要なことです。

明日からできる練習方法

ここまでは、ポイントやコツを中心に説明させていただきました。この章では、そのポイントやコツを習得するための練習方法をご紹介します。

水中での練習方法と、陸上で取り組みたいプラスαの練習方法を、それぞれ紹介しますので、日常の練習に取り入れてみてください!

①重心を正しくもつための練習方法

先程のご説明した通り、以下の2つのポイントが大切です。

1.正しいローリングができるようになりことで正しい重心の位置をたもつ
2.呼吸で横を向いている時間を短くして正しい重心の位置をたもつ

早速、それぞれの練習方法をご紹介します。

ローリング動作の練習方法

水中で使える練習方法を3つ紹介します。ローリングは難易度の高い技術でもあるので、複数の練習方法を取り入れてみて、ご自身が感覚を掴みやすいものを見つけていくのが良いです。

ローリングの水中での練習方法①

1つ目に紹介するのは「片手クロール」です。

意識する点は、ストロークする片方の手が、前で止めている片方の手を、キャッチの時に追い越すシーンを作ることです。そうすることで、ローリング動作が生まれますので、身体にローリングの動きを覚えさせることができます。

実施のイメージはこちらの動画をみていただけると分かりやすいです。
※再生後30秒くらいでイメージが掴めます。

▼片手クロールの動画

 

ローリングの水中での練習方法②

2つ目に紹介するのは「きをつけver.の片手クロール」です。

片手が対側の位置にあるので、軸はブレやすいです。本番のスイムに一歩近づけた状態でも、ローリングの動きを出せるようにしていきましょう。

実施のイメージはこちらの動画をみていただけると分かりやすいです。
※再生後30秒くらいでイメージが掴めます。

▼きをつけver.片手クロールの動画

 

メニュー実施の流れは、「通常の片手クロール」で感覚を掴んだ後に「きをつけver.の片手クロール」を行う流れがおすすめです。

ローリングの水中での練習方法③

3つ目に紹介するのは「ショルダータッチクロール」です。

リカバリーの時に、肩をタッチするドリルですが、しっかりとローリングができていないと、方のタッチが難しいです。先程の片手クロールで一定の動きを出せるようなったら、挑戦してみましょう。

実施のイメージはこちらの動画をみていただけると分かりやすいです。
※再生後20秒くらいでイメージが掴めます。

▼ショルダータッチクロールの動画

 

次に、陸上で行える練習方法の紹介です。

上記で紹介した練習時にローリング動作をよりスムーズにするために、プラスαで行っていくのが良いです。2つ紹介します。

ローリング動作に関連する陸上練習①

まず「胸郭のストレッチ」を紹介します。胸郭とは、肺の周りを覆っている骨のことです。この胸郭の柔軟性が出ると、ローリング動作が非常にスムーズに行えますので、日々ストレッチを行って柔軟性を出していくのが良いです。

ストレッチの内容は動画でみていただく方が分かりやすいかと思います。以下の動画が分かりやすいです。
※再生後20秒くらいでイメージが掴めます。

胸郭のストレッチ動画

 

ローリング動作に関連する陸上練習②

ストレッチで柔軟性を出したら、「胸郭の動きを出す陸トレ」を行うのがオススメです。

陸トレの内容は動画でみていただく方が分かりやすいかと思います。以下の動画が分かりやすいです。
※再生後20秒くらいでイメージが掴めます

胸郭の動きを出す陸トレ動画

 

ここまでが、ローリング動作に関連する水中と陸上でできる練習方法の紹介です。

呼吸動作の練習方法

しい重心をたもつために大切なポイント2つ目の「呼吸動作」について練習方法を紹介していきます。

水中での練習方法でオススメなのが「プルブイを使った片手クロール」です。プルブイを使って前側に浮力を作ることで、呼吸で体重を前に乗せる意識をしやすくなります。

実施のイメージはこちらの動画をみていただけると分かりやすいです。
※再生後30秒くらいでイメージが掴めます。

プルブイを使った片手クロールの動画

 

 

次に、陸上で行える練習方法の紹介です。上記で紹介した呼吸動作をよりスムーズに行えるようプラスαで行っていくのが良いです。

呼吸動作に関連する陸上練習

「僧帽筋のストレッチ」を紹介します。僧帽筋とは、首周りの筋肉で、固まっていると呼吸動作をスムーズに行えなかったりします。練習前後にストレッチを行って、柔軟性を出しておくことで、スムーズな呼吸動作につながります。

実施のイメージはこちらの動画をみていただけると分かりやすいです。
※再生後20秒くらいでイメージが掴めます。

僧帽筋のストレッチ動画

 

②浮力を生む身体の動かし方を身につける練習方法

次に「浮力を生むために、手や足がなるべく水面に接している時間を長くするための練習方法」をみていきましょう。

前の章で説明した内容のおさらいですが、手の動かし方とバタ足の打ち方でのポイントはそれぞれ以下です。

・ポイント①:手の動かし方のポイントは入水の位置。入水位置をなるべく頭に近い位置で入水して、水面を滑らせるように動かしてキャッチに入る動きが実現できると良い。

・ポイント②:バタ足の打ち方のポイントは、キックの細かさ。足先で細かくキック打つ意識を持ち、膝が曲がりすぎない打ち方が実現できていると良い。

それぞれで練習方法をみていきましょう。

入水を手前にする水中での練習方法

紹介するのは「フィンガーネイルクロール」です。リカバリーの際に、指先を水面に沿わせながら泳ぐ練習です。頭に近い位置で指先を水面に触ることで「手前の入水地点」の感覚を捉えることが目的です。

実施のイメージはこちらの動画をみていただけると分かりやすいです。
※再生後10秒くらいでイメージが掴めます。

フィンガーネイルクロールの動画

 

陸上での練習方法は、先程ご紹介した胸郭のストレッチが同様に効果的です。

その他にも「上半身で必ず押さえておきたいストレッチ」の実施が効果的ですので、興味のある方は是非、こちらの記事もご覧ください。

関連記事:動画で分かる。水泳の練習前後に必ず行いたい7箇所のストレッチ。

細かいバタ足を打つための練習方法

キックを細かくする水中での練習方法

紹介する練習方法は「プルブイを挟んでスイム」です。プルブイを挟んでキックすることで、キックの幅を狭めることができます。足先でキックを打つ感覚を身体に覚えさせましょう。

関連記事:読めば解決!速くなる為の「おすすめプルブイ」と「その使い方」

実施のイメージはこちらの動画をみていただけると分かりやすいです。

※再生後10秒くらいでイメージが掴めます。

プルブイを挟んでスイムの動画

 

細かいキック動作に関連する練習方法

陸上で行う練習方法の紹介です。陸上でも、バランスボールを使って細かいキックを打つ感覚を養うことができます。陸トレの内容は動画でみていただく方が分かりやすいかと思います。以下の動画が分かりやすいです。

※再生後10秒くらいでイメージが掴めます。

▼バランスボールキックの陸トレ動画

以上が、「身体が水面に接する時間を長くして、浮力を多く生む身体の動かし方」を習得する練習方法になります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回は、クロールで楽に泳ぐためのポイントと練習方法を動画付きで解説させていただきました。初心者の方はもちろん、中級者以上の方も当てはまる部分があれば、是非、日々の練習内容のアップデートにご活用ください!

本記事のまとめは、以下になりますので、改めてご自身の現状と照らし合わせてみていただけると幸いです。

ーーまとめーー
・楽に泳ぐためには身体が浮いた状態を作り、抵抗を減らすことがポイントになる。
・そのためのクロールのポイントは次の2点。
 ①「正しい重心の位置」を保ち浮いた身体の状態を作る
 ②さらに浮力を生むために「身体が水面に接している時間」を長くする
ーーーーーーー

まずは①をある一定のレベルでできるようになったら、さらに浮力を生むために、②に取り組むのが良いかと個人的には考えます。

とはいえ、皆さんにとって課題はそれぞれだと思います。①や②の中でも、それぞれできているコトとできないいないコトに分かれるかもしれません。

ご自身の課題整理に少しでも参考になれば幸いです。

考える時間

また、全てが改善点に当てはまる方も焦ってはいけません。一気に全ての課題解決をしようとして、たくさんの練習に取り組むよりも、まずは課題を絞って特定の練習方法を繰り返しながら改善していくのがベストです。

ご自身にあった取組み方を見つけていただくためにも、まずは明日からプールで実践してみましょう!

この記事が、クロール上達に向けて「課題を考える時に立ち返る情報」として参考になれれば幸いです。
他にもクロールに関する記事がありますので、興味がある方は、是非ご覧ください。

関連記事:【動画付き】クロールのストローク上達のコツを6つのポイントで解説。

今回の記事は、基礎的なテクニックの紹介にとどまっていますが、マスターズ上級者などで、さらに高みを目指されたい方には、以下のサービスもオススメです。

国内のトップ選手がクロール上達のために実施しているドリル練習動画を視聴できるトレシェアというサービスです。動画だけではなく、実際に実施している練習メニューも公開しています。

テクニックにさらに磨きをかけたい!という方は、1度国内のトップ選手が実施している内容を見てみるのも、オススメです。

テクニック面だけでなく、日々の練習効果を高める栄養面の知識や、試合で結果を出すためのメンタル面の知識など幅広い情報がまとまっています。

トレシェアが気になる方は是非こちらの紹介記事もご覧ください。

紹介記事日本代表選手のメニューが見られる!?新サービス『トレシェア』とは?

最後までお読みいただき、ありがとうございました。