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水泳の練習前と後に行うストレッチ。皆さんはどんなストレッチを行っていますか?
今回は「練習前と練習後におすすめのストレッチ」や「ストレッチを効果的にするおすすめアイテム」を紹介します。
ストレッチの内容を見直し、練習効果を高めていきましょう!
ストレッチの目的
まず最初に、ストレッチの目的を整理していきましょう。ストレッチの目的は、大きく次の2つです。
1.練習前のウォーミングアップとして、関節や筋肉を動かして身体を温める
2.練習後の疲労を回復させるために、筋肉を伸ばし血流を促進させる
それぞれ解説します。
1.練習前のウォーミングアップとして、関節や筋肉を動かして身体を温める
練習前には、関節や筋肉を動かすことで身体を温め、動きやすい身体を作る必要があります。そうすると、関節や筋肉の可動域が広がるので、身体を楽に動かせたりと水中での動作効率が上がります。逆に身体が温まっていない状態で練習を開始すると、筋肉がびっくりして「つって」しまったり、最悪の場合は故障につながるケースがあります。
2.練習後の疲労回復を狙い、筋肉を伸ばし血流を促進させる
練習後には、溜まった疲労を除去し、翌日に疲労を持ち越さないようにできるとベストです。筋肉は疲労すると収縮し、血流が悪い状態になってしまう性質があります。この血流が悪い状態が疲労が残る要因なのですが、ストレッチで筋肉を伸ばすことで、血流を促進し疲労除去効果を高めることができます。
以上が、練習前と後に行うストレッチの目的になります。
部位ごとのおすすめストレッチ
ストレッチの目的をおさえたところで早速、おすすめのストレッチを見ていきましょう。ここではKAT-TV様の動画を参考に「特に押さえたい7つの部位」のストレッチに絞って紹介します。
ストレッチの種類
ストレッチ紹介の前に1点だけ、前提の共有をさせてください。ストレッチの種類は「静的」と「動的」の2種類があることを押さえておきましょう。
静的ストレッチは、「反動利用をせず、ゆっくりと筋肉を伸縮させるもの」です。10秒〜30秒以上の時間、筋肉をゆっくり伸ばすので、限定した筋肉の柔軟性や可動域を高めることに適しています。
動的ストレッチは、「反動利用をしてリズミカルに筋肉を伸縮させるもの」です。関節の動きに合わせて筋肉が伸縮され、末端の筋肉も含む複数の筋肉に刺激を与えることができます。練習前のウォーミングアップとして身体を温めることに適しています。
それぞれのイメージについては、以降にある「各ストレッチ動画」でイメージをつかんでいただければと思います。それでは、部位ごとにストレッチを紹介していきます。
上半身のストレッチ
3つの部位を紹介します。ストロークの可動域に影響を与える部位になりますので、練習前後には必ずストレッチを行いたい部位です。
部位①:大胸筋
胸周りの筋肉です。ストロークの可動域に大きく影響する筋肉なので押さえておきましょう。例えば、大胸筋の動きが出ないと、ストローク時に腕を遠くまで伸ばしきれず、遠くの水を捉えることができない、などのデメリットに繋がったりもします。練習前後には、以下のようなストレッチがおすすめです。
練習前後の両方におすすめ
▼大胸筋の静的ストレッチ
※再生後60秒くらいでイメージがつかめます。
部位②:胸郭
肺の周りを覆っている骨が胸郭です。国内のトップ選手は必ずと言っていいほど、この部位のストレッチをしてます。なぜかというと、泳ぎへの影響度が大きい部位だからです。胸郭の動きが悪い場合の影響の例をいくつか上げると以下のようなものがあります。
影響①:酸素循環
・胸郭は呼吸をする時に動くので胸郭が硬いと呼吸が浅くなってしまい、酸素が取り込めずすぐに疲れてしまいます。
影響②:姿勢
・胸郭が硬いということは、肋骨1本1本がギュッと詰まったまま広がらない状態です。なので、ストリームラインを組む際に、腕を上げても肋骨が広がらず、猫背のままになってしまっていたり、この状態で無理矢理腕を上げると、腰を沿ってしまいます。もちろんこのような状態だと、腕や足を、水中で動かしづらいので、身体全体の動きに影響します。
なので練習前後には、以下のストレッチを行ってみてください。
練習前におすすめ
▼胸郭の動的ストレッチ①
※再生後 60秒くらいでイメージがつかめます。
練習前後の両方におすすめ
▼胸郭の静的ストレッチ②
※再生後 30秒くらいでイメージがつかめます。
「胸郭の柔軟性」について5分ほどでわかりやすく解説している動画があるので、もっと理解したい方は、是非見てみてください。
▼ 関連動画:胸郭が硬いと引き起こすデメリット
部位③:肩甲骨
背中に位置する肩甲骨周りもストロークの可動域を保つ上で重要です。ストレッチでほぐせていないと、大胸筋や胸郭と同じくストロークの可動域が狭くなってしまいます。練習前には、以下のようなストレッチがおすすめです。
練習前におすすめ
▼肩甲骨の動的ストレッチ①
※再生後40秒くらいでイメージがつかめます。
練習前におすすめ
▼肩甲骨の動的ストレッチ②
※再生後 40秒くらいでイメージがつかめます。
肩甲骨をストレッチで動きやすくした後に、水中では何を意識すれば良いの?が分かる記事もありますので、興味がある方は是非ご覧ください。
関連記事:水泳のキャッチで肩甲骨使えるようになる方法 | トップ選手が実施しているコツ
下半身のストレッチ
下半身では、4つの部位を紹介します。「キック動作の可動域」や「骨盤の向きを正して抵抗の少ない水中姿勢」という点で重要になる部位です。
部位①:腸腰筋
股関節の付け根にある筋肉です。腸腰筋が張っていると、骨盤が前側に引っ張られて「腰がそった状態」になってしまいます。この状態を避けて、水面にフラットな良い水中姿勢を作るためにも、必ずこの部位のストレッチは行いたいです。
練習前後におすすめ
▼腸腰筋の静的ストレッチ
※再生後50秒くらいでイメージがつかめます。
部位②:大腿四頭筋
ふともも前側の筋肉です。腸腰筋と同様に、ふとももの前側が張っていると、骨盤が前側に引っ張られて「腰がそった状態」になってしまいます。また、大腿四頭筋は、スタートやターンで壁を蹴る時・キックの打ち込み時など、泳ぐ中で常時使い続ける筋肉なので疲労も溜まりやすいです。練習前後には必ずストレッチを行いましょう。
練習前後におすすめ
▼大腿四頭筋の静的ストレッチ
※再生後30秒くらいでイメージがつかめます。
部位③:ハムストリングス
ふともも後側の筋肉です。先程の大腿四頭筋とは逆で、ハムストリングスが張っていると骨盤の位置が後に気味に引っ張られすぎて姿勢が悪くなったりします。これが腰痛の原因になったりもします。
練習前後におすすめ
▼ハムストリングスの静的ストレッチ
※再生後50秒くらいでイメージがつかめます。
部位④:大殿筋
お尻の筋肉です。スタート台からの飛び込み時や、スタート・ターンで壁を蹴る時に大きな力を発揮する筋肉です。筋肉が温まっていなかったり、疲労が残っているままだと、スピードを出したい局面でパワーが出せなくなってしまいます。練習前後でのストレッチは徹底できると良いです。
練習前後におすすめ
▼大臀筋の静的ストレッチ
※再生後60秒くらいでイメージがつかめます。
おすすめストレッチの紹介は以上です。上半身、下半身を合わせたこの7部位は重要なので、是非チェックしてみてください。
おすすめアイテム
最後にストレッチを、より効果的に行うためのアイテムもご紹介します。プラスワンしてさらにストレッチの効率や効果を上げてみましょう!
ストレッチマット
持ち運びには少しかさばりますが、場所を選ばずに「硬い床でも快適なストレッチ」ができます。大会の時に、このヨガマットタイプのものを持ち運びしている方を見かけることがありますね。
おすすめのストレッチマット
▼Joy meヨガマット
ストレッチポール
ポールの上に乗ることで姿勢を整えたり、ポールを筋肉に当ててローラーのように使うことで、筋肉をほぐすような使い方ができます。活用することで、ストレッチの幅が広がります。
おすすめのストレッチポール
▼ストレッチポール EX
すでにストレッチポールを持っていたり、練習先にあるから今度使ってみよう!と思っている方向けに、基本的な使い方を書いた記事もありますので、ご覧ください。
関連記事:【水泳】ストレッチポールの正しい使い方
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回は「特におさえたい7部位のストレッチ」をご紹介しました。ストレッチを効果的に行い、毎日の練習効率を高めていきましょう。コンディションを整えるという点では、ストレッチ以外にも「食事でのアプローチ」などがあります。気になる方は、是非こちらの記事もご覧ください。
関連記事:水泳選手の食事。知っておくだけで変わる「速くなる為の栄養補給」とは?
最後までお読みくださりありがとうございました。
最後に
いかがでしたでしょうか。今回は、水泳におけるストレッチのポイントについて説明しました。日々の練習効果を上げるための参考になりましたら幸いです。
また、もっと他の競泳選手が行っているストレッチを具体的に知りたい!という方には、トレシェアというサービスもおすすめです。日本代表クラスや全国のトップ選手達が実施している内容が動画などで見れます。
気になる方は是非こちらの紹介記事もご覧ください。
紹介記事:日本代表選手のメニューが見られる!?新サービス『トレシェア』とは?
最後までお読みいただき、ありがとうございました。