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【水泳-中学生選手向け】故障を防ぐ陸上トレーニング3つのポイント

「中学生選手に、どのような陸上トレーニングを行うべきか悩んでいる。」
「そもそも中学生選手に対して陸上トレーニングを行う目的がよく分からない。」

と悩んだことがある方はいらっしゃいませんか?

そんな方向けに、中学生選手が陸上トレーニングを行う際の注意点や、実施目的をまとめました。

担当している中学生選手、または自分の子供である中学生選手の成長を後押ししたい!とお考えになられている方は、是非ご覧ください!

陸上トレーニングの重要性

水泳選手にとって陸上トレーニングは水中パフォーマンス向上に直結するのでとても大切です。

では、具体的にどんな理由で大切なの?と思われる方もいらっしゃると思うので、理由を説明させていただきます。

陸上トレーニングが大切な理由は以下の3つです。

1.特定の筋肉の筋力を補える
2.体幹力を強化できる
3.故障予防につながる

もう少し具体的に、それぞれ説明していきます。

理由1. 特定の筋肉の筋力を補える

水泳の特徴は全身運動であることです。例えば、手足の力だけでなく、背中、腹部、肩、そして臀部の力も必要とします。水中は負荷が少ないこともあり、必要な全身の筋力を満遍なくつけることが難しいです。そこで、陸上トレーニングを行うことで、水中トレーニングだけでは、筋力が不足しがちな箇所を効率よく向上させることができます。

 

理由2.体幹力を強化できる

1.の理由にも近いですが、体幹の強化をするには陸上が特に有効です。水中で泳ぐ際には、体の安定性やバランスを保つために体幹力が非常に重要となります。陸上トレーニングでは体幹部の筋肉を鍛え、泳ぎの安定性を向上させるのに役立ちます。

 

理由3.故障予防につながる

水泳選手は特定の筋肉群に対する過度なストレスにより、しばしば故障を経験します。陸上トレーニングを通じて全体的な筋力を向上させることで、これらの故障を予防することが可能です。

これらの理由から、水泳選手は水中トレーニングだけでなく、陸上トレーニングを行うべきだと、改めて筆者も考えます。

中学生選手が実施する場合の注意点

陸上トレーニングの注意点は年代毎にありますが、今回の記事では、中学生選手向けの陸上トレーニングに着目してご説明をしていきます。

中学生は、成長期と重なる年代なので、特に注意が必要で具体的には以下の3点が留意点です。

1.身体の成長を考慮した負荷をかける
2.技術の正確さを重視し故障を防ぐ
3.鍛える筋肉のバランスを考慮する

もう少し具体的に、それぞれ説明していきます。

留意点1.身体の成長を考慮した負荷をかける

中学生はまだ成長途中であるため、骨や筋肉、関節に負荷がかかりすぎると成長に悪影響を及ぼすことがあります。また、成長期の体は成人と比べて怪我をしやすいです。したがって、適度な強度のトレーニングを行うこと、トレーニングのやり方を正しく学ぶことが重要です。

 

留意点2.技術の正確さを重視し故障を防ぐ

中学生が初めて陸上トレーニングを始める場合、正しいフォームと技術を学ぶことが重要です。これは、怪我を防ぎ、効率的なトレーニングを行うために不可欠です。トレーニングの初期段階では、フォームの正確さを重視し、次第に重量や強度を増やしていくことが大切です。

 

留意点3.鍛える筋肉のバランスを考慮する 

特定の筋肉群だけを鍛えるのではなく、全身をバランス良く鍛えることが大切です。これにより、全体的な身体能力が向上し、また、特定の部位に過度のストレスがかかることによる怪我を防ぐことができます。

 

中学生が陸上トレーニングをする場合は、これらの点を注意することで、未来のリスク(例えば故障)などを防ぐことができます。

おすすめトレーニングの紹介

最後に、上記のポイントを抑えたおすすめの陸上トレーニングをご紹介していきます。

今回紹介するトレーニングメニューのポイントは以下2点です。

ポイント1.自重で行うトレーニングなので負荷が適切
ポイント2.体幹・上半身・下半身と全体的な筋肉をカバーしている

上記のポイントを踏まえて「体幹」「上半身」「下半身」のそれぞれの部位に分けて紹介します。

では、具体的なメニューを見ていきましょう。

体幹

まず紹介するのは「スタビライゼーション」です。自重で体幹を鍛えられるメニューとしては有名ですね。

 

やり方

2ステップあります。

ステップ1:肘と膝をついたスタイルから

まずは肘と膝をついたスタイルから始めるのがおすすめです。以下の画像のように正しい姿勢を意識しましょう。

▼正しい姿勢

※KAT-TV様のこちらの動画を引用させていただいております。

肘と膝をつくことで、負荷が下がるので、正しい姿勢で、体幹を使う感覚を覚えることができます。

ステップ2:次に片手を上げる

ステップ1が正しくできたら、少しずつ負荷を上げていきましょう。
以下の画像のように片手を上げた状態で、姿勢を維持してみましょう。

▼片手を上げた状態イメージ

※KAT-TV様のこちらの動画を引用させていただいております。

ステップ1.が4点支持なのに対し、ステップ2.は「3点支持」になるので、負荷が上がります。正しい姿勢をキープできるように頑張りましょう。

実施する際の秒数の目安ですが、

4点支持を30秒〜60秒、
・3点支持を20秒〜30秒ほど(右手上げ)
・3点支持を20秒〜30秒ほど(左手上げ)

を1セットとして、休憩を挟んで3セット〜5セットくらいできるのが良いかと思います。

個人差を考慮して、負荷はコーチの方で調整していきましょう!

上半身

次に上半身のトレーニングを2つ紹介します。

1.プッシュアップ

腕周りから、胸まで幅広い筋肉を鍛えられるのがプッシュアップです。以下の画像の3つの流れでポイントを押さえて行いましょう。

▼通常姿勢は状態を真っ直ぐに

▼状態を下ろして腕を90度以上曲げる

▼腰を反らさず真っ直ぐな状態のまま戻る

※KAT-TV様のこちらの動画を引用させていただいております。

実施する際の回数の目安ですが、10〜20回を3セットくらいが適量かと思います。

一気に多くの回数をこなすより、少ない回数を小刻みにセットで区切り、正しい動作で行うことを重視しましょう。

 

2.リアレイズ

プッシュアップでは、鍛えにくい背中(広背筋)を鍛えるトレーニングです。以下の画像の3つの流れでポイントを抑えて行いましょう。

▼ペットボトルを手に持って姿勢を作る

▼腕を肩の位置まで上げる

▼元の位置に戻す

※KAT-TV様のこちらの動画を引用させていただいております。

実際の動きのイメージは上記リンク先の動画を10秒ほど見ていただくと、掴みやすいです。

両腕に持ったペットボトルの負荷を使って背中を鍛えますが、ペットボトルのサイズは、負荷を考慮し500mlか1Lの間で納めるのが良いかと思います。

20回を3セットくらいが適量かと思いますが、こちらも個人差を考慮して負荷はコーチの方で調整していきましょう!

下半身

では最後に下半身のトレーニングを2つ紹介します。

1.サイドステップ

スクワットの横に踏み込むバージョンと思っていただけるとわかりやすいです。足の筋肉全般を鍛えることができるトレーニングです。

以下の画像の3つの流れでポイントを押さえて行いましょう。

▼まず普通に立って通常姿勢を作ります

▼そこから斜前に足を踏み込みます

そして通常姿勢に戻ります。

※KAT-TV様のこちらの動画を引用させていただいております。

実際の動きのイメージは上記リンク先の動画を10秒ほど見ていただくと、掴みやすいです。

2.スーパーマン

次に少し難易度を上げたトレーニングです。お尻を鍛えることと、水中での姿勢作りに活かすトレーニングです。

▼まず片足で地面に立ちます

▼その後、身体が床と変更になるまで片足を引き上げます

そして最初の通常姿勢に戻ります。

※KAT-TV様のこちらの動画を引用させていただいております。

実際の動きのイメージは上記リンク先の動画を10秒ほど見ていただくと、掴みやすいです。

名称や動作がユニークなためジュニア選手達が楽しんでやってくれるケースが多いですね!

以上が、自重で行える中学生向けおすすめ陸上トレーニングです。

是非、試してみてください!

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回は、中学生選手が陸上トレーニングを行う際に、意識すべきことや具体的なメニュー例を紹介させていただきました。

選手が行った練習を成果につなげるためにも、しっかりとポイントを押さえたメニューを実施していきましょう。

また、陸上トレーニングだけに限らず、狙った練習効果を生むためのメニュー設計は、とても難しく悩まれることも多いと思います。

水中トレーニングにおいても「ジュニア選手における留意点」を知りたい!という方は、

JOなどの全国大会でメダリストを輩出しているコーチ陣が、メニュー設計のポイントを紹介しているトレーニングシェアというサービスもあるので、気になる方は是非みてみてください。

参考記事:【コーチ向け】選手を成長させるために効率的に学び続けよう!

最後までお読みいただきありがとうございました。