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キャッチが上手くなる為のキャッチパドルの開発秘話

皆さん、いつもスイムメディアをご覧頂きありがとうございます。
小坂です。

「いつも見てます!」
「勉強になります!!ありがとうございます!」
といった暖かい言葉を頂ける機会が増えていて、嬉しい限りです。

とはいえ最近あまり記事公開できていなくてすみません。

ずっと作りたかったパドルがあった

現役時代から、個人メドレーという種目だったのもあり、色々な練習方法を取り入れていました。
この経験が、まさにスイムメディアにも活きているのですが、現役時代から欲しいと思っていたパドルがありました。

それは、キャッチを強く意識できるパドルでした。
というのも、今はもう様々なパドルが作られていますが、当時はそこまでパドルの種類がありませんでした。
また、多くのパドルがパワーアップを目的としていて、テクニック系は特に少なかったんです。

少し感覚的な話になりますが、僕が現役時代は、調子が良いと”背中の筋肉が使えてる”という感覚を持つことが多くありました。
そんな中、映像を見ていると、”背中が使えている”時は、ハイエルボーになっていることに気がつきます。


何もつけていない状態で作り出すのは難しかったので、どうにか色々な練習器具を使ってみて試してみたところ、手首にパドルをつけると良い、という事に気がつきます。
※その時は、手のひらサイズのプラスチックの板を握って手首に当てるようにしていました。
結構良い練習になっていたのですが、背中の意識は出来るものの、手をグーのようにしているのでちょっと感覚が違うなぁ・・・と思っていました。


当時学生だった僕にはパドルを作る、だなんて発想は思いつかず、現役を引退してしまいました。



後押しをしてくれた関係者たち

思い出せば、とあるスポーツ系の飲み会で、このことを思い出し話したのですが、思った以上に反応が良かったのが最初のきっかけ。
同席していた某フィットネスのO・Hさんと、レッスン提供プラットフォーマーのI・Mさんから、
「そんな練習器具があるなら開発したら良い!俺も欲しい!ってか作ろう!」
という流れになります。


酔っ払った勢いとは怖いもので、O・Hさんは、「うちで仕入れる!」と豪語してくれますし、
Iさんは、「そういうの作って相談に乗ってくれる方知ってるので紹介します!いつにしますか!?」と電話をかけてくれ、その場で日程調整へ。


そんなこんなで酔っ払った勢いでスタートしたこのプロジェクトですが、他の関係者にも話をすると反応がすこぶる良かったのは以外でした。
現役時代を知っている方は、僕自身が良く他のクラブチームの練習方法を盗むことや、練習方法を考えていたことはどうやら有名だったようで、「小坂が作るなら興味あるよ!!」と言ってもらえました。


そんなこんなでお調子者の僕は、ドンドンとこのプロジェクトを進めていくのでした。



試作、泳ぐ、試作、泳ぐ、試作、泳ぐ・・・

I・Mさんから紹介してもらったのが、O・K社長。
やりたい形は決まっていたので、色々な話をしながら、試作品を作っていきます。


最初の時点では、主に素材の話を進めていきました。
こうして試作品を作り、テストし、改良して再度テストをするというフェーズに進みました。


一部ですが、こんな打合せからスタートしました。







実際にプールでつけてみてテストします。





実際に使ってみると素材の良し悪しが分かるので、それをまとめています。





ゴムの素材がいまいちだったので、ロフトで最適なゴムを探したりしました。





ちょっとだけの大きさのために修正することも・・・





こだわりが強すぎるが故に、超絶色々なことをテストしまくりましたが、O・K社長は嫌な顔一つ見せずに協力してくれました。
(もしかしたら嫌われているかもしれませんが・・・笑)


最後の方には、水中での撮影もして、泳ぎが正しいかどうかをチェックしていきます。








あえて固い素材にしないことで、パワーアップではなくテクニックよりに集中することができるなど、色々な観点でチェックをしていきました。
これはほんの一部でしかありませんが、もし開発秘話もっと聞きたい方がいたら聞いてください。笑

遂に完成した”キャッチパドル”

こうして完成したのが、こちらのキャッチパドルです!





実は、このパッケージだけでも5回くらいやり直しました。
最初の方はデザイナーの方から「こんな細かい修正ですか?」といわれていましたが、最後の方は、デザイナーの方も、「ここまで来たらこだわり抜きましょう!!」というテンションに。笑


コンセプトは変わらず、最終的にはこのような形で手につけて泳ぎます。



こだわり抜いたおかげで非常に良い製品ができました。
最後になりましたが、制作関係者の皆様をはじめとした、テストに協力頂いたマスターズスイマーの方々の協力なくしてはこの製品を作る事は出来ませんでした。
この場を借りて、御礼申し上げます。


皆さんの泳ぎが格段に良くなりますように願っています!!

小坂 悠真


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