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皆さんは水中で浮こうとしたとき、足が沈んでいってしまった経験はあるでしょうか。
バタ足やスカーリングを一切せずにきれいに浮くのは実は水泳上級者にとっても非常に難しいものです。
ストリームラインを作るだけできれいに浮くことができればそれは水泳における理想的なボディポジションと言えます。
今回は、練習アイテムの紹介をしながら理想的なボディポジションに迫っていきます。
浮心と重心
まず、今回の記事の本題に入る前に「浮心」と「重心」について説明していきます。
「浮心」とは、浮いている物体に対して浮力が作用する点になります。
「重心」は、重さが作用する点になります。
浮心と重心が水平方向に離れているほど、浮いている物体は重心側に傾いてしまいます。
つまり、上手く浮くためには身体の浮心と重心を限りなくゼロに近づけることが非常に重要になってきます。
多くの人は浮心に比べて重心が下半身側に寄っているので、伏し浮きの際に足が沈んでしまうのです。
ゼロポジとは
ゼロポジは、山本化学工業から発売されている水着です。
水に浮いている人体の浮心と重心の距離を限りなく近づけることで、
抵抗の少ないフラットなボディポジション、通称「ゼロポジション」を作るために
「水泳は抵抗との戦い」というコンセプトのもとに制作されたものがゼロポジになります。
ゼロポジを使うメリット
先程ご紹介した、「ゼロポジション」という姿勢について、
上級者スイマーなら抵抗の少ない水平姿勢を作ることができますが、
そうでない方は浮心と重心の距離が離れているため下半身が沈みやすくなります。
ゼロポジは、履くだけで誰でも抵抗の少ない姿勢を自然に作ることが可能になります。
また、ゼロポジを履くことで理想的なボディポジションを身体が覚えるので、
ゼロポジを脱いだ後も身体はその姿勢に近づけようとします。
つまり、ずっと履いているのではなく、履いたり脱いだりして練習を繰り返すことで、
ボディポジションの高いフラットな姿勢を手に入れることができます。
一般的な水着とゼロポジの比較
今回はAQUALABの流水プールにて、一般的な練習水着を履いた時とゼロポジを履いた時とで
どのように泳ぎが変わるか比較していきます。
ゼロポジを履いていないとき
通常の練習水着を履いて、秒速2.0mで泳いでいきます。
赤いラインに腰、太もも、足先が少しかかっているのが確認できます。
ゼロポジを履いているとき
続いて、ゼロポジを履いて泳いでいきます。
わざわざ履き替える必要は無く、練習水着の上から履いていただいて大丈夫です。
先程と同じように、秒速2.0mで泳いでいきます。
身体がわずかに赤いラインにかかっていますが、一般的な水着よりは
ボディポジションが高い位置にあるでしょうか。
比較しやすいように左右に並べて見ていきましょう。
画像では少しわかりづらいですが、履いている側としては普段よりも格段に浮いている感覚を得ることができます。
また、映像で見てみると、ゼロポジを履く前と履いた後ではストロークテンポが明らかに違っているので、水着のサポートを確認することができます。
ゼロポジを履いている方が、よりゆったりとした泳ぎで高いボディポジションを保つことができます。
また、練習中に履いたり脱いだりなしながら使用する中で、スパッツ型の水着になるので、濡れているときに陸上で履こうとするとなかなか履きづらいものになります。
ただ、水中では比較的スムーズに脱ぎ履きができるので、水に入ってから着用すると良いでしょう！
まとめ
いかがだったでしょうか。
本日は道具紹介として、「ゼロポジ」に関する記事でした。
抵抗の少ないフラットな姿勢を作るためには、浮心と重心のコントロールが必要です。
ゼロポジはそれを容易にし、ボディポジションを高く保つ手助けをしてくれます。
また、履いているときだけではなく、脱いだ後も身体が姿勢を覚えているので履いていないときでも自然とフラットな姿勢に近づけようとします。
泳力にかかわらず、姿勢練習としてはもってこいのアイテムになるので興味のある方はぜひ使ってみてください！
動画内では映像を交えながら紹介していますので、より細かく動作を見たい方は動画内もご覧ください。
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