5分でわかる。前に進むドルフィンキックが打てるコツと練習方法

ドルフィンキックって難しいですよね。

日々、練習をする中で「前に進むドルフィンキックが打てない」という悩みをお持ちの方、多いのではないでしょうか?

この記事を読んでいただけると、前に進むドルフィンキックを打つ為に、「意識すべきこと」と「明日から実践できる練習方法」が分かります。

内容としては、元競泳日本代表のスイマーが実践をしていたことですので、是非参考にしてみてください。

前に進むドルフィンキックを打つコツは?

前に進むドルフィンキックを手に入れるためには2つのポイントが重要になってきます。

ポイント①:前に進むための推進力を得る事
ポイント②:抵抗を減らして効率よく推進力を維持する事

どうしても多くの方は、前に進む力である推進力に注目して、動きを強くしてしまったりするのですが、今回はポイント②の「水の抵抗を減らす」という点に着目したいと思います。

 

では、水の抵抗を減らすために何を意識すべきなのか?

それは、股関節の使い方がポイントになります。

理由は、股関節の使い方を意識することで、水の抵抗を最小限にした足の動かし方になるからです。

結果、今よりもドルフィンキックが進むようになります。

 

こちらについて、2つのポイントでご説明します。

ポイント①:ドルフィンキックで推進力を生む構造

足で進行方向と逆方向に水を押すことで推進力を作り、前に進みます。

・・・はい。皆さんもご存知ですよね。

swim media独自作成

 

では、この基本動作を実施しているのに、なぜ前に進まないのでしょうか?

それはキックの蹴り幅が広い為に、抵抗を多く生んでいるからです。下の画像でいうAの状態ですね。理想はBの状態です。

swim media独自作成

 

つまり「足の甲で水を押して推進力を生みながらも、いかに抵抗を減らせるか」がポイントになります。

 

ポイント②:推進力を生みながらも、抵抗を最小限にとどめる足の動かし方

「股関節の内旋」の動きがポイントです。
※ 股関節の内旋とは、股関節を内側に回す動きのことです。内転筋という筋肉を使います。

 

引用元:https://www.tsukuba-sci.com/cms/?p=25084

 

股関節がドルフィンキックの時に、どのように動いているか、考えたことはありますでしょうか?

股関節は、ドルフィンキックを打ち込む時に内旋しています。

この動きを意識することで、キックの蹴り幅が適正な幅になります。

結果、必要な推進力を生みながら、今よりも抵抗を減らすことができます。

 

今までは「膝の曲げ伸ばしで、ドルフィンキックを打ち込むこと」しか意識していなかった・・・・。という方は是非1度、「股関節の内旋でドルフィンキックを打ち込むこと」へ意識を切り替えてみてください。

意識する箇所を膝から股関節に変えるだけで、キックの蹴り幅が改善されます。

 

うねりも股関節から生まれる

実は、ドルフィンキックでよく言われる「うねり」についても股関節の動きが関係しています。

キックを打ち込む時に、股関節の内旋がしっかりできていると、しなるようなキックの打ち込みができます。結果として、「うねり」が生まれている状態になります。

次の2つの動画が、分かりやすいです。

動画①:マイケル・フェルプス選手のドルフィンキック

五輪で23個の金メダルを獲得したアメリカのマイケル・フェルプス選手のドルフィンキック映像です。
股関節の内旋により、しなる打ち込みを実現し、うねりを生んでいます。

 

動画②:マイケル・フェルプス選手のドルフィンキック解説

元競泳日本代表帯同トレーナーの黄海氏が、マイケル・フェルプス選手のドルフィンキックを解説している動画です。
股関節の内旋について、解説しています。
※ 再生後の20秒で解説が聞けます。

 

股関節の内線の動きが作れれば、ドルフィンキックの理想のフォームも体得できます。
チャレンジしてみましょう!

 

ドルフィンキック上達に向けた練習方法

理想的な股関節の内旋の動きを実現する為の、おすすめアイテムと練習方法をご紹介します。

 

おすすめのアイテム

バサロマスターがおすすめです。
このアイテムは、ドルフィンキック中に股関節の内旋を、意識しやすくする為に作られたものです。
ソルテック バサロマスター L(男性選手、マスターズ向き) 205632 L

 

使い方は簡単です。以下の動画のように足の甲にバサロマスターを装着し、ドルフィンキックを行います。

 

正しい動きを身体に染み込ませる為に、とても有効なツールです。

 

理想のキックを手に入れる練習メニュー

以下のメニューを参考にしてみてください。
まずは、バサロマスターを持っている方向けのメニューです。

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25m×4本(+10秒):バサロマスターあり、動きを重視

25m×4本(+20秒):バサロマスターなし、1本目〜4本目にかけてスピードを上げていく

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練習メニューの意図について説明します。

まず、前半の4本はバサロマスターを付けてドルフィンキックを行い、正しい動きを身体に覚えさせます。

後半の4本はバサロマスターを外します。バサロマスターを付けている時と同じ動きができるように意識しましょう。

また、後半の4本については1本ずつスピードを上げていきましょう。早く足を動かしても正しい動きができるように、早い動きの中でも「股関節の内旋」への意識を保ちましょう。

練習メニューを考える

次にバサロマスターを持っていない方向けのメニューはこちらです。

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25m×4本(+10秒):1本につきドルフィンキック8回以内、動きを重視

25m×4本(+20秒):1本目〜4本目にかけてスピードを上げていく

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練習メニューの意図について説明します。

前半の4本は、股関節の内旋の動きだけを意識しましょう。8回以内のドルフィンキック回数で25mを泳ぎます。(8回が余裕な方は、より少ない回数で25mに到達できるよう頑張りましょう。)ドルフィンキック1回の動作スピードはゆっくりで良いです。ゆっくり動作をすることで、意識がしやすくなります。

後半の4本は、通常のリズムでドルフィンキックを行いましょう。1本ずつスピードを上げていく中でも、股関節の内旋の意識を保ちましょう。

 

最後に

いかがでしたでしょうか?今回は、ドルフィンキックにおいて「股関節の内旋」の重要性について説明しました。

ドルフィンキックの考え方や練習方法は様々なものがあります。まずは色々実践してみて、最終的にご自身に合ったものを見つけて継続していくのが一番かと思います。この情報が少しでもお役に立てれば嬉しいです。

また、トップスイマーの練習メニューがわかる「トレシェア」というサービスもあります。上達の為に情報収集をされたい方は、トレシェア紹介記事も見てみてください。
記事:
日本代表選手のメニューが見られる!?新サービス『トレシェア』とは?

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!